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エンジニアはデザインをどうとらえればいいのだろう?

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こんにちは。

取締役の本郷です。

 

先日サービス企画開発グループのマネージャの濱本さんとエンジニアの評価について話をしていたのですが、エンジニアにもデザインの評価いれたほうがよくね?という話になり、思うところがありましたので、投稿することにしました。「エンジニアはデザインをどうらえればいいのだろうか?」と。

 

「デザイン」の全方位侵攻

デザインといっても色々あります。ビジュアルデザイン、情報デザイン、ウェブデザイン、プロダクトデザイン、サービスデザイン、デザイン経営、昨今ではデザインという言葉がなんにでも付いている感があります。もともとは設計という意味だったものが、ファッションデザインという言葉からデザインが始まったと、JRのスイカ読み取り機のプロダクトデザインをされた山中先生がお話されていました(山中先生は、機械工学→カーデザイン→プロダクトデザイン(大学戻る)→デザインプロセスといユニークな経歴です)。

 

www.design-lab.iis.u-tokyo.ac.jp

 

また、私の友人であるMITのIDM (Integrated Design & Management)を修了したデザイナーの彼は、「デザインってさ。いろんな人の領域を奪ってるんだよね。UIとかUXってもともとは、ソフトウェアエンジニアの仕事で、しっかりと仕事がきる人は外部設計とかでユーザ導線とか考え抜いた上でやってたんだ」と言っていたのを思い出しました。

 

 

idm.mit.edu

 

「エンジニアはデザインをどうとらえればいいのだろう?」

 

エンジニアにとってデザインって?

デザインは色々な分野があるのですが、エンジニアにダイレクトに関係する部分では、UIとUXの部分になると思います。「ユーザがストレスなく使ってくれるか」「ユーザが間違いなく目的を達成できるか」を設計するのですが、エンジニアのユーザ視点での感度が低いとツッコミどころが満載のシステムが出来上がります。

 

ここで、「デザイン部分はさ、デザイナーの仕事だよね」とかいうエンジニアは、残念ながらエンジニアとしての成長は止まります。なぜなら、エンジニアにとっての究極の目標は、「動くもの」をつくるのではなく、「ユーザが気持ちよく幸せに目的を達成する」物を創ることであり、それを通じて世の中へインパクトのある仕事をすることだからです。

 

工学の発想がしっかりある人は、製品の安全性、堅牢性、品質、使いやすさなど総合的に考えます。特にソフトウェア系エンジニアには、品質や使い勝手に関する感度が低い人が多いと感じます。医療系プロダクトや航空機系プロダクトのエンジニアは、人の命がかかっており、自分の甘えやミスが直接人命に関わることを知っていますので、ものづくりを本気でやってます。

 

もう一つが、UX部分です。これは広義にはデザイン思考などのイノベーションプロセスにも関連しますが、デザイン思考の「共感」プロセスはエンジニアにとってとても大切です。「単に動くものをつくる」人から、顧客に共感し、顧客の不がゼロになるプロセスを設計できるようになる。そういう意味で、顧客との近い距離での動作観察やアジャイル的に物を創ることの経験値をとにかく積んでいくことが大切だと思います。

 

dschool.stanford.edu

 

いわずもがなIDEO創業者のデビット・ケリーも電気工学のエンジニアだったと思う。

 

www.ideo.com

 

で、どうすればいいのよ?

大事さはわかったけど、じゃあどうすればいいのよ?ということになりますが、エンジニアとしてのデザイン感度をあげるための方法が、いくつかあるかと思います。

 

  • 他社製品を徹底的に批判する。 B2B製品、B2C製品とにかく使いながら、「いやこのボタン配置はダメでしょ、自分だったらこうするのに」とか「このエクスペリエンス最低!」とか、批判的精神でモノと接してください。そしてできることならスケッチをして自分なりの改良プロダクトを勝手に作ってあげてください(あまりやりすぎる大変なので、たまにでもいいです)。これはクリエイティブデザイナーが街中のデザインを片っ端から批判する訓練に近いしいものがあると思っています。
  • これはよく言われることですが、「書を捨てよ、街にでよう(寺山修司)」です。オフィスにいてもいいものは作れません。顧客の隣に机を借りて、そこでものづくりをして下さい。まず、エンジニアでもコミュニケーション能力が磨かれます。エンジニアだからコミュニケーションがなくてもいいのではなく、全く逆で、エンジニアだからこそコミュニケーション能力がないと、顧客の意図が理解できません。また、観察能力が身につくようになりますし、その解決策を一緒に考えようという共感能力も身につくようになります。いまならソーシャルディスタンスが必要だと思いますが、物理的な距離よりも精神的な距離のことを言っています。
  • 何よりも殻に閉じこもらないこと。「エンジニアってコード書くのが仕事だよ」では、領域が広がりません。フルスタックエンジニアになるのはもちろんですが、その先に課題発見と課題解決のためのデザイン素養を身につけると世界が広がるし、エンジニアとしての価値も高くなります。これからの100年人生長い時代には複数領域での専門家になれるだけの時間は十分にあります。

 

自分を振り返ってみると・・・

 

私自身おそらく細かいことにうるさい人間と思われがちですが、その通りです。「細部に神が宿る」ではないですが、1ピクセルの仕事の精度にこそ、その人の仕事感が現れていると思っています。

 

私はエンジニアとしては、機械工学専攻の学生時代の夜勤プログラマーのバイトから始まりましたが(当時はクラサバ系のシステムをVC++で書いていた)、途中で建築学科へ転科しようとしたり、美大へ編入するために美術学校へ通ってデッサンを学んだり(絵はもともと好きで油絵もやってた)、はたまた会計士の資格を取ろうとしたりと、完全に自分探しが激しかったですが、エンジニアとしての自分の能力を補完する無駄な時間ではなかったのだなぁと強引に思いたい。

 

あと、最初に起業した時には、エンジニアとしての自分一人起業だったので、営業・コンサルティング・開発・保守とか一人で全部やっていながら、顧客にお願いして現場にいって、実際にデスクまで貸してくれて、その場でシステム開発したりなどやっていたなと思い出しました。最初の顧客になって頂いたご担当者に対しての感謝の心を今でも忘れません。

 

そんな昔の話を思い出したところで、今日はおしまいにしたいと思います。

 

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本郷